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飛行機を生み出すたのもしい力

来源:西安樱花国际日语培训学校时间:2022/11/28 11:10:18

       飛行機を生み出すたのもしい力
  ちえの一太郎君の工場見学記
  ちえの一太郎君は、五月のなかばごろ、陸軍航空本部の小父さんにつれられて、方々を旅行し、飛行機をつくる原料を生み出す工場などを、いくつも見学させてもらいました。そして、これなら日本軍の飛行機は大丈夫だと、すっかり感心してしまったのです。次の文は一太郎君が書いた、その見学記です。
  機体の金属はこうしてできる
  僕は、アッツ島守備隊、山崎部隊長はじめ二千数百人の勇士が、何十倍という敵を相手に一歩もしりぞかず、一人残らず討死されたという放送をきいて、涙を流した。そして、僕もやがて兵隊さんになったら、きっと、あの勇士の方々のような、えらい兵隊さんになるんだと、かたく心にちかった。
  日本軍が強いのは、このようなりっぱな心をもった兵隊さんが、すぐれた兵器をもって戦っているからだ。今の戦争は科学戦だ。ことに、飛行機で制空権をにぎらなくては勝てないのだ。それから、兵器や食糧を送る船が十分でなくては、いけないのだ。
  だから、今なによりもにつくらなければならないものは、飛行機と船だということを、航空本部の小父さんがおっしゃった。
  飛行機をつくるには、アルミニウムがいる。銅がいる。それから、金属を切ったり、けずったりする工作機械がいる。そこで、航空本部の小父さんは、僕をそういう飛行機のもとになるようなものをつくっている工場へつれて行って、くわしく見せてくださった。
  戦争は前線の兵隊さんだけがやっているのではない。内地の工場でも戦争をしているのだ。みんながこんなにいっしょうけんめいやっている、そして、飛行機の原料は、毎日、こんなにどっさりつくり出されているのだということを見せてくださった。
  僕は日本一の工場をいくつも見せてもらって、ほんとうにたのもしく思った。そして、飛行機の原料がこんなにたくさんできていることを、みんなに知らせたいと思った。
  まずに知らせたいのは、アルミニウムの工場だ。アルミニウムのような目方の軽い金属のことを軽金属という。僕は○○軽金属株式会社の工場を見せていただいたが、その大じかけなのに、すっかりおどろいてしまった。日本一の大工場だ。いや、世界一の大工場だと、航空本部の小父さんがおっしゃった。
  飛行機のあの銀色に光る機体は、ひじょうに軽くて、しかも鋼鉄のようにかたいジュラルミンという金属でできている。そのジュラルミンの九割五分はアルミニウムなのだ。飛行機の原料になるアルミニウムは、僕らの家にある鍋や湯わかしや弁当箱などよりも、ずっと質のよい、まじりけのないものでなくてはいけない。それをこの工場でつくっているのだ。
  アルミニウムの原料は、ボーキサイトという、まっ赤な色の土のようなものだ。それが大東亜共栄圏にはいくらでもある。工場は港の中にあって、共栄圏の産地からボーキサイトをつんできた一万トン以上の大きな船が、すぐ工場のさんばしに横づけになって、荷あげをしている。そのへんの広っぱは、ボーキサイトの山だ。
  ここの工場では、ボーキサイトからアルミナというまっ白な粉をつくるまでの仕事をやっている。見わたすかぎりの広い敷地に、大きな建物がたくさんならんでいる。その中には、鉄の大煙突を横たおしにしたようなキルンという炉ろが何本もならんでいるところもある。ボーキサイトをとかした液をためておく、畳十畳じきもあるような鉄の丸いタンクが、まるで碁盤に碁石をおいたように、かぞえきれないほどならんでいる建物もある。何千人という工員がいるのだそうだが、機械のしかけがあまり大きいので、人がどこにいるかわからないくらいだ。
  ここでできたアルミナというまっ白な粉を袋につめて、近くにある別の工場へはこんで、そこで、アルミニウムをつくるのだ。その工場も、じつに広い敷地で、そこだけで使う電気をおこすために、大きな水力発電所までできている。
  一トンのアルミニウムをつくるのに、四トンのボーキサイトと四トンの石炭と、二万一千キロワットの電気がいるのだと、工場長の小父さんが教えてくださった。この電気は、五十ワットの電燈なら四十二万個もつくわけだ。アルミニウム一トンについて、それだけいるのだから、この工場の水力発電所が、どんなに大じかけだかということがわかる。
  アルミナの粉を電気のひじょうに高い熱でとかして、アルミニウムを取るのだ。この工場には、その電気炉がかぞえきれないほどならんでいる。
  電気炉の中でまっ赤にとけたアルミニウムの液を、鋳型いがたにつぎこんで、しばらくおくと、ぴかぴか銀色に光った、太い四角な棒ができる。その棒が山のようにつみあげてあるのだ。
  これを別の会社の工場にはこんで、かたいジュラルミンにして、それから飛行機製作工場で、いろいろな形に切ったり、まげたり、けずったりして、それをつなぎ合わせて、飛行機の胴体や翼よくを組み立てるのだ。
  僕はアルミニウムの工場が、こんなに大じかけだとは知らなかったので、ほんとうにびっくりした。しかも、日本にはこんなアルミニウム工場が、まだほかにいくつもあるのだときかされて、すっかりうれしくなってしまった。
  「これなら、日本軍の飛行機は大丈夫ですね」というと、航空本部の小父さんは、「うん、そうだよ。安心したかい」と、にこにこお笑いになった。
  僕らの家からさし出された銅の品物も、こうして役立つ
  飛行機の材料はアルミニウムがのように思われるけれど、アルミニウムはごく軽い金属だから、目方では、飛行機全体の十分の一ぐらいしかいらない。あとは鉄と銅が材料だ。発動機は鉄と銅がなければできない。飛行機の中の無電装置にもたくさんの銅がいる。ところが、銅の鉱山は大東亜共栄圏にはすくないので、銅はひじょうにだいじな原料なのだ。
  航空本部の小父さんが、次に僕を足尾(栃木県)の銅山へつれて行ってくださったのは、そのだいじな銅が、どんなふうにしてつくられているかということを見せるためだ。
  僕は鉱山の小父さんの案内で、坑内(銅をほり出す穴)にはいった。岩に頭をうちつけないために鉄兜てつかぶとをかぶり、おとなのだぶだぶの仕事着を着せられ、地下足袋じかたびをはき、手には小さなカンテラをさげ、鉱石をはこぶ電車のトロッコに乗って、まっ暗なほら穴へはいって行くのだ。
  足尾の坑内へはいるのには、三箇所しか入口がないけれど、一度入口をはいると、枝道から枝道へとわかれて、まるで蜘蛛の巣のように道がついている。その上、坑内に十何箇所もエレベーターがあって、上へも下へも行けるようになっている。山全体が、一つの大きなビルジングみたいなものだ。まっ暗なほら穴のビルジングだ。
  僕はトロッコをおりると、案内の人につれられて、エレベーターで一階だけ下へくだり、それからせまい穴の中を、カンテラの光をたよりに、奥へ奥へと進んだ。ところどころに二十メートルも三十メートルもある直立のはしごが立っていて、カンテラを持ったまま、それをあがったり、さがったりしなければならない。ちょっと気味がわるいけれど、なんだか冒険小説の主人公にでもなったような気がして、僕は大よろこびだった。
  やがて、坑道の枝道の一つの行きどまりに来た。機関銃のような音がしているので、はっとしたが、行ってみると鑿岩機さくがんきだとわかった。二人の工員がそれを使って、ばりばりばりと岩に穴をあけているのだ。
  その穴の奥へダイナマイトをしかけ、岩を爆発させて、飛びちった鉱石を外へはこび出す。それを選鉱所せんこうじょで、銅をふくんでいる石と、ふくんでいない石とによりわけ、ふくんでいるものを熔鉱炉に入れてとかすという順序なのだ。
  そういう鑿岩機が、山全体で、毎日、何百と働いている。工員の数も全体で何千人もいると教えられた。
  僕は坑内の見学をおわると、選鉱所を見て、それから熔鉱炉の工場へと案内してもらった。遠くから見ても、大きな煙突が黄色い煙をはいているので、一目でそれとわかる。煙突の下に、いかめしい熔鉱炉がある。あまり大きいので、働いている人が小人のように見える。
  選鉱所でよりわけられた鉱石は、熔鉱炉でとかされ、むだなものをとりのぞく。それから、転炉という丸い壺のような炉に入れて、もう一度とかし、残っていたむだなものをすっかりなくして、銅だけにしてしまうのだ。
  鉱石から銅をとるのには、そういうふうになかなか手数がかかるけれど、銅をふくんだ金属の品物などから銅をとるのは、わけはない。そういう品物をすぐに転炉の中へ投げこめばよいのだ。
  去年も今年も、鉄銅回収ということがあった。僕のうちも青銅の置物や、銅の火鉢を出したが、あの時の銅をふくんだ品物は、みんな各地の銅山でとかされ、飛行機や軍艦や、そのほかの兵器の材料に使われているのだ。足尾銅山にも、そういう品物がびっくりするほどたくさん集っていて、毎日毎日とかされている。
  銅や真鍮しんちゅうの品物が何万というほど積みあげられ、大きな山になっている。銅像もたくさんつんである。釣鐘がいくつもごろごろころがっている。あんまり多いので、僕は「わあ」とおどろきの声を立てたまま、しばらくは口がふさがらぬほどであった。
  転炉てんろというのは鉄の壺だと、さっき書いたけれど、壺といっても、小さな家くらいもある壺なのだ。だから、壺の口も大きいので、釣鐘がまるごとはいるのだ。
  「今、釣鐘をとかすから、見ててごらん」と鉱山の小父さんがいわれたので、じっとその方を見あげていると、大きな釣鐘をひっかけた起重機が、グーッと転炉の上まで動いて来て、まっ赤な焔をはいているその口の中へ、釣鐘をポトンとおとしこんだ。まるで鉄瓶の中へ卵でも入れるみたいだ。
  それを見ていて、僕はなんだか涙が出そうになった。日本は今、たいへんなんだなあ。こんなにして戦争をしているんだなあ。けっして負けられないぞ。負けるものか。と思わず心の中でさけんだ。
  機械でもアメリカに負けないぞ
  アルミニウム工場と銅山のほかに、僕は○○精機株式会社を見せてもらった。
  この会社では、鉄やそのほかの金属を、切ったり、けずったりする旋盤せんばんという機械をつくっている。飛行機の発動機なども、この機械がなくてはつくれないのだ。ここでつくっている旋盤はタレット旋盤といって、ふつうの旋盤の四倍五倍の働きをするりっぱな機械だ。
  この工場について、航空本部の小父さんは、こんなふうに教えてくださった。
  「一太郎君、これは工作機械といって、機械のなかでも、いちばん製造のむずかしいものなんだよ。アメリカ人は、日本では工作機械ができないとあなどっているんだ。今から何年か前までは、ほんとうにつくれなかった。外国の機械を輸入して使っていたのだ。だから、アメリカのやつは、今でもそうだろうと思って安心しているかもしれない。
  日本で工作機械ができないとすると、もう新しく外国から輸入する道がないから、古い機械ばかり使っているので、いつかはだめになる。そうすれば日本の飛行機をつくる力がおとろえて来るから、その時を待っていれば、ひとりでに戦争に勝てるのだと、虫のいいことを考えているかもしれない。
  ところが、どうだ。今では、国産のこんなりっぱな機械が、いくらでもどしどしできているのだ。アメリカのやつがこれを知ったら、さぞおどろくことだろうよ」
  小父さんはそういって、さも愉快そうにお笑いになった。僕もなんだかうれしくて、胸がすーっとした。
  こんどの工場見学はほんとうに愉快だった。日本国民全体が戦争をしているのだということが、よくわかった。精機工場で、僕と同じくらいに見えるかわいらしい少年工員が、大きな機械を一人で楽しそうに動かしているのを見た時には、なんだかはずかしいような、うらやましいような気がした。僕はもっと勉強をしなければならない。また運動をしてからだをきたえなければならない。うっかりしていると、あのかわいらしい少年工員に笑われる。
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